2013年8月31日土曜日

サブスペシャリティとしての thoracic anesthesia

今日届いた ASA のニュースレターに、SCA 2nd Annual Thoracic Anesthesia Symposium の紹介が載っていた。
今年はマイアミで行なわれ、世界中から 160 人の参加者が得られたのだそうだ。

160 人という数値は、おそらく昨年のボストンでの第1回と同様の人数だったように思う。
少なすぎると言えばその通りなのだが、この報告を書いたトロント大学の Slinger 教授によると、thoracic anesthesia はそれ単独ではサブスペシャリティとは呼べず、通常は cardiovascular anesthesia に含まれるものと位置づけられているので、まあそんなものなのかもしれない。

確かにバンクーバーでも thoracic anesthesia チームはあったものの、全員が心臓麻酔チームに所属していたので、心臓麻酔の一部としてとらえられていたように思う。
現にこのシンポジウムも SCA の一部として認知されているようなので、北米ではそういう考え方が一般的だということなのだろう。

日本では今ひとつ thoracic anesthesia の立場は明確にされておらず、少なくとも心臓血管麻酔の一部という認識はなされていないようだ。
日本心臓血管麻酔学会では少なくとも、SCA のように thoracic anesthesia を一部分として扱っている気配はなさそうだし・・・。

Thoracic anesthesia の学問自体はおもしろいように少なくとも自分は感じるのだが、どうも存在自体というか、扱われ方が地味過ぎるのが残念なように思われる。

2013年8月19日月曜日

ようやく留学終了

バンクーバー留学時代の最後の研究がようやくアクセプトされたみたいで、これで本当の意味で晴れて留学を終えることになった。

それにしても、今回論文を投稿した某 Thoracic Anesthesia 専門誌は、再投稿から数日でアクセプトしてくれたのだが、あまりの早さに驚いてしまった。

最初に評価したレビュアーたちにわれわれの返事を戻しているわけがないわけで、おそらくはチーフエディターかそれに代わる人の権限においてアクセプトが決められたのだろう。

2013年8月1日木曜日

薬物の開発 >>> 加齢

ウン十年前に覚醒遅延の既往がある患者に麻酔をかけ、周囲は覚めるかどうかひやひやしていたようだが、スッキリ覚めた。
しかも BIS 40 台で。

さすがはオレ・・・と一瞬思ったが、イソ→デス、フェンタ→アルチバ、ベクロ→ロクロ+スガマデクスが、患者の加齢に勝ったということなのだろう。
麻酔の進歩って、本当にすばらしい!