ヘスパンダーよりも分子量の高いヒドロキシエチルデンプン含有製剤が重症敗血症患者においてアウトカムを悪化させたという多数の報告を受け、海外でヒドロキシエチル含有製剤の暫定的な販売承認の停止や添付文書の改訂などの措置が講じられているのだそうだ。
こういう事態を鑑みて・・・ということなのだろうが、院内メールでフレゼニウスカービジャパン株式会社からヘスパンダーなどについて「適正使用のお願い」があったというお知らせがあった。
この会社のトップページからも、「適正使用のお願い」を入手できる。
これに見ると、「重症敗血症等の重症患者管理における相対的な循環血液量低下には使用しないで下さい」と、赤字で大きく書いてある。
また、効能・効果を改めて見てみると、「各科領域における出血多量の場合」と「体外循環における血液希釈液」とあり、例えば硬膜外麻酔を行なう際に相対的に循環血液量が低下するからヘスパンダーをあらかじめ1本落としておく・・・というのは、これによると本来の使い方ではないということになるわけだ。
毎日のように使っている麻酔関連薬物に関してなかなかこういう「お知らせ」は来ないので、久々に麻酔業界に影響を与えた事件だと言えそうだ。
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