臨床麻酔学会でシンポジストを務めたからだと思うのだが、学会場で本を1冊いただいた。
「2013(平成25)年11月1日 初版第1刷発行」 と書いてあるので、出版したばかりということになる。
人間、感激を忘れたらおしまいですよ
臨床麻酔学の父 岡山の提督 - 小坂二度見 言行録
新井達潤 著 山陽新聞出版センター
金沢からの帰りの飛行機の中で一気に読んだ。
大学の学長室に Z 旗を掲げておくなんて、常人のできる技ではない。
かなりすごい人物なのだということは、このエピソード一つだけで容易に察しがつくというものだ。
自分の中では小坂先生が教授として学会とかで講演をされていた記憶は全くないのだが、それもそのはずで 1991 年、私が大学を卒業した年、に教授を退官されたらしい。
まさに、日本の麻酔学の草分けの一人というわけだ。
この本の中では小坂先生が麻酔を志したきっかけと思われるできごとがいくつか描かれているのだが、これがまた歴史を感じさせてなんともすごい。
今ではごくフツーに行なわれている全身麻酔が、当時では最先端の技だったりして、脊麻が切れて患者がもがき苦しみながら死んでいく・・・なんてホラーみたいなことが、日常的にあったようなのだ。
シンジラレナイ・・・。
というわけで、小坂先生の人物像の一端に触れるたけでなく、昔の麻酔がどんな感じだったかを知るのにも役に立ちそうで、秋の夜長に最適の1冊ということでおススメしたい。
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