2015年11月1日日曜日

書評: 100 倍楽しくなる麻酔科研修 30 日ドリル(羊土社)

先週、「100 倍楽しくなる麻酔科研修 30 日ドリル」(青山和義、讃岐美智義著)が羊土社から送られてきた。
著者の一人である青山先生が手配して下さったようで、ありがとうございました。

中をぱらぱらとめくってみて、「ドリル」という意味がすぐに呑み込めた。
文章のところどころが空欄になってアンダーラインが引いてあり、そこに読者自身が書き込むような形式になっていたり、文章の先頭にカッコがあってそこにその文章の正誤を○×で記入するようになっているのだ。

もう 30 年以上前になるが、共通一次直前に泥縄式に取り組んだ世界史のワークブックを思い出した。
麻酔科研修にこの方式を取り込むとは、よく考えたものだ。

もっとも、著者らの前書きによると、高校生の勉強よりさらに昔に戻って、「小中学校のドリル」を意識しているようだ。
小学校のドリルのことはもううっすらとしか記憶に残っていないのだが、夏休みに毎日1日分ずつコツコツこなしていたようないなかったような・・・。
本書もタイトル通り、全体が 30 日分に分けられており、継続するガッツさえあれば1ヶ月でコンプリートできるような構成になっている。

本書のもう一つの特徴は、参照すべき参考書とそのページ数が表示されていることだ。
別冊の回答を見る前に、自分で調べることもできるというわけだ。
配慮が行き届いている。

個人的な意見としては、初期研修医にはやってやれないことはないが、かなりなハードワークになりそうに感じる。
自分が初期研修医だったら、一日の勤務が終わった後にこれに取り組む元気はないかもしれない。
根性がないし・・・。

本書はむしろ後期研修医やレジデント、さらには麻酔科専門医対策の総仕上げにちょうどいいくらいかと思う。
来年の専門医試験まで1年弱だと思うのだが、受験生はぜひ書店で手に取ってみてほしい。

0 件のコメント:

コメントを投稿