2013年5月29日水曜日

フィリップス社訪問

TEE を使って研究を始める I 先生にくっついて、品川にあるフィリップス社まで アソビに 勉強しに行ってきた。

パソコンでもケータイでも何でもそうなのだが、真剣に使い方を究めようとすると大変で、実際には機能のうちのほんの一部しか使えていないことに気づくのだが、予想通り TEE も決して例外ではないことがよくわかった。

特に面積を測ったり長さを測ったりということは日常的によくやることなのだが、その際も単に 自己流で Trace や Caliper を使って自分で手計算するのではなく、Analyze からメニューに沿ってきちんとやると格段に発展性があるようだ。

都内にある一流企業のビルはキラキラと輝いており、通された部屋には油を使わないノンフライヤーとか自社製品が品よく並べられていて、病院とは全く異なる世界がとても新鮮でよかった。

2013年5月28日火曜日

酸素療法実習 ・・・ たぶん5回め

今年もウチの大学病院では多くの新しい職員を迎え、先週は主にそういう人たちを対象に酸素療法の講義を行い、今日は実習をした。

全国のいたるところで酸素ボンベや呼吸回路に関する事故が起こっているのだが、その大部分は知識や経験がないことに基づくものなので、それを防ぐことを目的として毎年行っている。
たぶん今年で7回めで、留学期間を除く5回を自分が担当している。

というわけで、きっと去年も同じことを書いたと思うのだが、今年も若い看護師さんや ME さん、研修医たち(なぜか研修医には「さん」がつかない)に囲まれ、汗だくだくになりながらモデル肺やジャクソンリースと格闘した。

研修医の大部分は1年で大学を離れて次の病院へ移るわけだが、どこか遠くの病院へ行ったとしても、酸素ボンベを使う時はまずはとにかく栓を開けろってことを、このブログ上でもくりかえし強調しておきたい。

2013年5月27日月曜日

ブックレビュー ・・・ 肺外科手術の麻酔(羊土社)

羊土社より、最近発売された「肺外科手術の麻酔」が送られてきた。
出版されるより前に著者の一人がわざわざ私に連絡して下さったご縁で、出版社がそのように配慮してくれたみたいだ。
(とてもありがたいことです・・・)

本を開いてみると、全てのページにわたって写真やイラストが豊富にあり、初めて肺外科の麻酔を担当する研修医やレジデント、麻酔科をまわっている学生が自習するには最適だと感じた。
肺や気管支の解剖がカラーで詳しく解説してあり、ダブルルーメンチューブや気管支ブロッカーの使い方はもちろんのこと、気管支鏡やドレーンの使い方まで書いてある。

なので、週末の時点で「これ読んどいて」と言ってこの本を渡しておくだけで、月曜日の時点で研修医のレベルは大いに向上していることはまちがいない。
肺外科手術をやっている病院の麻酔科の部屋の本棚に、一冊は置いておきたいところだ。

あえて注文をつけるとすれば、せっかく術式に関する項目があるにもかかわらず、ちょっと記載が淡泊すぎるかな、と。
各術式についてほんの1ページずつ増やすだけで、手術の流れや注意すべきポイントにまでさらに詳しく言及できたのではないかと思い、それがとても残念だ。

いずれにせよ初学者にはうってつけの本で、もしこれがわかりにくいという読者がいたとしたら、次は「『マンガでわかる』 肺外科手術の麻酔」しかないかな・・・と思う。

2013年5月24日金曜日

座長代行務めました!

学会から、本来座長を務めるはずだった T 先生が体調不良のため、急遽座長をやってほしいというメールが届いたのが先週の木曜日。
でも、今回の参加登録の時にもらったスケジュールの修正版に自分の名前はなく、本当に自分が座長をやることになったのか確信が持てず、ひょっとしたらあのメールは「なりすまし」だったんじゃないかと疑う気分で札幌の日々を過ごした。

それで今日、座長の受付にいったらやっぱり自分の名前はなく、受付にかくかくしかじかと説明をし、座長用のリボンと演者の出席表を受け取った。
これでもし T 先生が現れたらどうしよう・・・と思ったが、結局現れることはなく、国立成育医療センターの阪井先生のアシストを得ながら、無事、座長代理を務めることができた・・・と思う。

そして、座長をしていてうれしいかったことがもうひとつ。
初日に「開胸手術の麻酔 up-to-date」で演者だった花崎先生が、わざわざ訪ねてきてくれたのだ。

花崎先生は初日の講演で、昨今の開胸手術の麻酔のトレンドをただ紹介するにとどまらず、ご自身の意見を添えてトレンドに盲従することがないように注意を促しており、とても有用な情報を提供してくれた。
「Thoracic な人(開胸手術を専門とする麻酔科医を自分はこう呼んでいる)」と、こうしてまた一人お知り合いになれて、とても感激した。

2013年5月22日水曜日

前日に札幌入り

学会は明日からだが、夕方の飛行機で前日に学会入りすることができた。

1日の最高気温が摂氏15度程度ということで、ひょっとしたら肌寒いんじゃないかと思っていたが、今のところはそれほどでもなくて、コートもいらないぐらいなのではないかと思う。

今回はスケジュールはそんなにタイトではなく、しかも久々にこっちの友人とも会えそうなので、大いに北海道を楽しもう・・・と思いつつホテルでインターネットの設定をがんばっていたら、大学からあさってまでに超重要な書類を提出せよとのメールが届いているのに、さっき気づくことになってしまった。

気づいてしまった以上は心を鬼にして取り組まないわけにはいかないわけで、今夜は夜を徹してあたかも東京にいるがごとく、仕事に励むことにしたい。
-----------------------------------------------------------------------------------------------

追記: たった今(午後9時)、買い物に出かけて戻ってきたところなのだが、外は冷えててなんかやっぱり肌寒い。これからこっちに来る先生方(特に夜遊びする人)には、コートを持ってくることをおススメします。

2013年5月15日水曜日

クリニカルクラークシップ説明会

5年生対象のクリニカルクラークシップ (CC) 説明会があり、麻酔科の学生係の一人として出席した。
って言うか、チューターの HY 先生が学生に熱弁を振るうのを応援しに行きがてら、HY 先生が医学教育について書く原稿の役に立つかもしれないと思い、写真を何枚か撮ってきた。

今日の説明会は各診療科ごとに小部屋を割り振り、10 分という制限時間内に教員が説明したり学生が質問するというもの。

制限時間がくると、学生が小部屋の間を移動することになる。
一方、教員は違う学生が次から次へと来るので、同じ説明を何度も何度も繰り返すというものだ。

HY 先生は流れるような説明で制限時間をわずかに余して説明を終え、学生が3人ほど質問したところでちょうど時間が終了した。
さすがは教育センター所属だけあって、そういうところにもスキルを感じさせてくれる。

2013年5月11日土曜日

第1回 御茶ノ水 Suprane Meeting

ウチの大学の関連施設の麻酔科医を中心に、第1回 御茶ノ水 Suprane Meeting としてスープレンの勉強会が都市センターホテルで行なわれた。

特別講演のスピーカーとして東海大学麻酔科の金田先生がおいで下さり、スープレンの実際の使い方のコツを紹介していただき、とても勉強になった。
特に脊椎麻酔中の鎮静としてスープレンを用いるという視点は自分にとっては新鮮で、まさに目からウロコという感じだった。

私も講演のチャンスをいただき、とてもいい勉強の機会を得ることができた。
私のテーマは「揮発性吸入麻酔薬と臓器障害」だったのだが、200 年以上の全身麻酔の歴史は、副作用との戦いの歴史でもあったということが今回よくわかった。

次回はウチの関連施設だけでなく、近隣の施設の麻酔科医の先生方もお招きするようなことをチラリと聞いたので、また新たな出会いとともに有用な情報が得られるのではないかと思い、今からとても楽しみだ。

2013年5月2日木曜日

リフレッシャーコースセミナー参加申し込み受け付け開始

東京麻酔専門医会のリフレッシャーコースセミナー 2013 の参加申し込みの受け付けが始まりました。

↓ お申し込みはこちらから ↓
http://rcs2011.kenkyuukai.jp/event/

例年はアステラス製薬本社ビルで行なわれるのですが、今年はその隣の新本社ホールで行われることになりました。

できたばかりの真新しい建物だそうです。
今からとても楽しみです。

2013年5月1日水曜日

電カルシステム更新

電カルシステム更新のため、全麻症例は大幅に制限されるなど麻酔科的には超ヒマな状態が続いていた(実際、この期間に「雑用」が大いに進んだ!)が、いよいよ今日から本格的に新システムのもとでの麻酔業務が始まった。

変更点の一つとして、「とある病院」をはじめとして先進的な病院ではすでに行っているネームバンドによる患者認証システムが当院でも麻酔器にくくりつけられるようになったのだが、これによって患者誤認のリスクはさらに低減することが期待される。

実際、「とある病院」ではオペ室での輸血の認証もバーコードの読み取りで行っているのだが、これがあると輸血の誤りのリスクが低下するのは明らかで、麻酔科医としてはプレッシャーから解き放たれるような安心感が得られる。

とは言え、新しいシステムは使ってみないと本当の良さや改善点はわからないもの。
麻酔チャート上での薬物動態シミュレーションとか目新しい装備の数々を、いろいろとじっくり堪能してみようと思う。