2013年5月27日月曜日

ブックレビュー ・・・ 肺外科手術の麻酔(羊土社)

羊土社より、最近発売された「肺外科手術の麻酔」が送られてきた。
出版されるより前に著者の一人がわざわざ私に連絡して下さったご縁で、出版社がそのように配慮してくれたみたいだ。
(とてもありがたいことです・・・)

本を開いてみると、全てのページにわたって写真やイラストが豊富にあり、初めて肺外科の麻酔を担当する研修医やレジデント、麻酔科をまわっている学生が自習するには最適だと感じた。
肺や気管支の解剖がカラーで詳しく解説してあり、ダブルルーメンチューブや気管支ブロッカーの使い方はもちろんのこと、気管支鏡やドレーンの使い方まで書いてある。

なので、週末の時点で「これ読んどいて」と言ってこの本を渡しておくだけで、月曜日の時点で研修医のレベルは大いに向上していることはまちがいない。
肺外科手術をやっている病院の麻酔科の部屋の本棚に、一冊は置いておきたいところだ。

あえて注文をつけるとすれば、せっかく術式に関する項目があるにもかかわらず、ちょっと記載が淡泊すぎるかな、と。
各術式についてほんの1ページずつ増やすだけで、手術の流れや注意すべきポイントにまでさらに詳しく言及できたのではないかと思い、それがとても残念だ。

いずれにせよ初学者にはうってつけの本で、もしこれがわかりにくいという読者がいたとしたら、次は「『マンガでわかる』 肺外科手術の麻酔」しかないかな・・・と思う。

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