2011年10月17日月曜日

ASA 第2日 --- 指導医との再会

10/16 (日) 雨のち晴れ

Thoracic Anesthesia のパネルでバンクーバーの指導医がしゃべることになっていたので、それに参加しようと思ったのだが、建物の中で迷ううちにすっかり遅くなり、部屋に入れなくなってしまった。
どうやら中は盛況で、消防法に基づいて部屋の中の人数が制限されたらしい。

それで仕方なく、パネルが終わるころを見計らって外で待ち伏せ、結局は会うことができた。
バンクーバーで収集したデータの一部に関してはまだ学会発表も論文作成もしていないので、それをどうするかについて話し合い、さらに東京での仕事の進行について相談した。

こうして振り返ってみると、バンクーバーではデータの収集はできたものの、まだ実質的には何も成し遂げていないことに気が付かさせられる。
「留学」はまだ終わっておらず、学問を修める道はこれからも続くというわけだ。
-------------------------------------------------------------------------------------------------------------
今日の午後は Anesthesia Society of Regional Anesthesia (ASRA) のパネルに参加した。

ブピバカインでの局麻中毒による心停止の際のおすすめとして・・・
1) 人工呼吸などの蘇生処置をしながら、 20% Lipid 1.5 ml/kg ボーラス
2) 続いて Lipid を 0.25-0.5 ml/kg/min 30分間 持続投与
3) 必要なら、ボーラスを2回
4) CPB を準備する。決してあきらめないことが重要。

局麻中毒 (local anesthetics systemic toxicity) の際の「チェックリスト」が、ASRA にも存在するらしい。
(昨日もそうだが、「チェックリスト」がすごくはやっている!)
局麻中毒による死亡症例は決して少なくなく、チェックリストで防ぐことができると考えられている。

抗凝固薬を慢性的に使用している時の硬膜外カテの抜去については、
INR< 1.5 の時にカテを抜くようにする、
1.5 < INR < 3 では注意深く抜去し、その後神経症状が起こらないかどうか注意深く観察する。

Dabigatran、Rivaroxaban は新しい抗凝固薬
合併症として出血が起こりうる。その場合は DDAVP、hemodialysis などで対処する。FFP は用いない。

0 件のコメント:

コメントを投稿