2013年6月25日火曜日

傷害 vs. 障害

ひょんなことから、"acute kidney injury" の訳は「急性腎傷害」が正しいのかあるいは「急性腎障害」なのかということで、オペ室でちょっとした話題になった。
 
私は "injury" = 「傷害」、"dysfunction" = 「障害」 と使い分けているので迷わず 「傷害」 だと思ったのだが、世の中は必ずしもそのようにはなっていないらしい。
 
まず、日本医学会の用語集というのがあるというのを今日、教えてもらったのだが、それによると "acute kidney injury" = 「急性腎障害」 となっていた。
ちなみにここでは、"acute lung injury" = 「急性肺損傷」 だった。
 
一方、日本集中治療医学会の用語集によると、"acute kidney injury" の訳は載っていなかったのだが、"renal injury" = 「腎傷害」 で、"acute lung injury" = 「急性肺傷害」 および 「急性肺損傷」 だった。
 
日本救急医学会では、"acute lung injury" = 「急性肺傷害」 で、"acute kidney injury" は載っていなかった。

どうでもいいと言えばそれまでなのだが、漢字には本来きちんとした意味があるので、学会ごとにばらばらにしておくのではなく、統一してもらえると助かる。
何かにつけて 「漢字がまちがっている」 などとと言われると、非常に不本意な気分がしてしまう。
 

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