2012年7月10日火曜日

院内医療メディエーションとは

先週月曜日の安全管理講習に出席することができなかったので、今日は当直明けだったがそのビデオ講習に出席してきた。
演者は、早稲田大学大学院法務研究科教授 和田仁孝先生。
以下はそのビデオ講習の時の自分のメモ。
 
深刻な医療事故が起こるとしばしば医療側と患者側が対立することになるが、そこで第三者的な立場で両者の対話を促進する役割を担うのがメディエーターということになる。

このメディエーターは病院のシステムに通じていないといけないことから院内の職員でないといけないが、だからといって患者側に、メディエーターが医療側の立場についていると思われてもいけないし、逆に患者側の味方になっていると医療側に思われるようなことがあってもいけない。

したがってメディエーターは難しい立場に立つことになので、病院としては彼らを「安全地帯」に置いておくような配慮が必要になってくるとのこと。

基本的にメディエーターは自分の意見や見解の表明は一切しない。
そのかわりに、メディエーターは医療側または患者側に質問を投げかけ、語らせることによって情報を引き出すことが期待される。

対立構造は貧困な情報がもとに形成されることが多いので、より多くの情報を引き出すことによってお互いの理解を促進することに役立てるらしい。

病院は患者を待っていてはいけない。
患者はつねに病院を待っているから、病院(メディエーター)の側から行動を起こす。

メディエーターの仕事は患者側から罵声を浴びることから始まることがつねだが、そこで行動を起こさないと、患者側から「病院は何もしない」といった別の怒りを買うことになる。

医療側と患者側は違うナラティブ世界に生きている。
だからメディエーターが両者をつなぐ役割を果たすことが期待される。

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