2012年7月18日水曜日

続・マニュアル改編で歴史を振り返る

安全管理対策室から麻酔科の安全管理対策マニュアルと業務マニュアルの改編を命じられていたのだが、締め切り間際になって、ようやく提出することができた。
 
もともとのマニュアルは自分が医局長の時に作ったものなのだが、医局長業務から離れて 10 年弱経つので、自分の所属科とはいえ最新のルールにはすっかり疎くなってしまった。
それで現医局長の H 先生に協力してもらい、なんとか改編にこぎつけたというわけだ。

以前のバージョンは A4 の用紙で 33 枚分のものだったのだが、今回は削除する箇所がかなり多く、気がついてみると結局は 30 枚分に減ることになってしまった。

減った理由としてはまず、他科からの短期ローテーターからの受け入れが実質的になくなったことによるところが大きいように感じる。
バックグラウンドが異なる若者を教育するよりは、基本的には同じ教育を受けている初期研修医を指導する方が、教育のためのマテリアルは少なくてすむということみたいだ。

また、PHS や医療端末の普及と利用の度合いが高まったおかげで、さまざまな連絡や申し送りの必要がなくなってきたことも、マニュアル量の低下に寄与していると思う。

以前は午後3時になると手術部の看護師に翌日の患者情報や必要物品を直接申し送っていたものだが、現在はオンラインで事足りるため、そういう風景はすっかり見なくなってしまった。
かつては研修医がリスクのない S 状結腸切除術で輸血ラインをオーダーしてしまい、資源の無駄遣いだとベテランナースに一喝されるような場面もしばしばあったわけで、そういう人と人とのコミュニケーションの場が失われていくのは、なんとなくさびしいような気がしてしまう。

0 件のコメント:

コメントを投稿